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【講座レポート】子ども虐待 実践講座 トラウマインフォームドケアの実践のために-演習-

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2024年11月10日(日)、大阪大学 大学院 人間科学研究科 教授 野坂 祐子氏による『【子ども虐待 実践講座】トラウマインフォームドケアの実践のために-演習-』を開催いたしました。

『子ども虐待』実践講座とは

APCA『子ども虐待』実践講座は、子どもと保護者に関わる支援者や専門職を対象とした講座です。
子どもと保護者に関わる異なる職種の方々が学びあうことで、支援者同士の交流や、支援の必要な子どもと保護者が、孤立せず社会とつながり、子ども虐待を生み出さない社会を作るための一つとして毎年開催しています。

日時 2024年11月10日(日)13:30~16:00
会場

大阪市社会福祉研修・情報センター

*定員50名

参加費 受講料として5,000円
*当協会正会員は3,000円

トラウマインフォームドケア(TIC)って?

“トラウマインフォームドケア(TIC)とは、支援する多くの人たちがトラウマに関する知識や対応を身につけ、普段支援している人たちに「トラウマがあるかもしれない」という観点をもって対応する支援の枠組みです。”

※引用元:国立大学法人 大阪教育大学 学校安全推進センター

本講座の講師 野坂氏はTICについて、次の3つのアプローチを提唱
  • 見えにくい(否認されやすい・わかりにくい)トラウマを“見える化”する援助の視点
  • トラウマを治療するのではなく、行動の背景にあるトラウマの影響を支援者と本人が一緒に理解するためのアプローチ
  • 支援におけるトラウマティックな関係性の再演、再トラウマの予防

それらを「対象者と支援者の安全、組織づくり」とおっしゃられました。

トラウマインフォームドケアは、なぜ必要?

過去にトラウマを抱えた子ども達は、その影響により、さまざまな問題行動を引き起こします。
それはまるで、氷山の一角に似ていて、「問題行動」という物事のごく一部分だけが外に現われていますが、海面下を漂っている山のように大きな氷の部分(トラウマ)が、問題行動を引き起こしている本質的な課題だと言われています。

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大人は「問題行動」という一角に対して、無理解に𠮟責を行いますが、乱暴をされてきた、つらい気持ちを聴いてもらえなかった、裏切られてきた、認めてほしかった子どもたちにとって、それは再トラウマを引き起こす原因となってしまいます。

支援者たちは、再トラウマを予防するために、トラウマを理解した対応=TICが必要です。

講座の内容

本講座では、トラウマを理解するための下記の内容を学びました
  • トラウマのメガネでみる4R(TICの4つの概念)
  • トラウマケアの3段階
  • トラウマ反応≒ 危険な状況への防衛反応
  • トラウマの具体的な影響
  • 3E(Event、Experienced、Effect)によるアセスメント
またそれらに向き合う支援者側への影響についても学びました
  • 支援者への影響:二次受傷
  • 支援者同士のチーム連携:ファーストサークル
二次受傷を防ぐため、参加者でグループワークを行いました
  • 自己紹介
  • 3Eのアセスメント
  • セルフトーク
  • アファメーション(肯定的な声かけ)
  • セルフコンパッション(自分の気持ちに共感を示す)
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講座終了後、参加者のみなさまから感想をいただきました!

トラウマインフォームドケアを非常にわかりやすく説明していただけて、良い勉強になりました。後半にグループワークをしたことで、より体験的に理解出来ました。

50歳代/教職員/愛知県

TICのことがよくわかりました。全員がもっている必要のある知識で1人だけしか知らないと辛いというのが、確かにその通りだと思いました。職場にもってかえり、伝達したいと思います。セルフコンパッションのワークも実践してみようと思いました。手軽さが良いと思いました。

昨年に続き2回目の参加でした。今回はグループワークもあり、同じ研修を受けている人と交流できる場を持てていい経験になりました。3EのアセスメントでそれぞれのEの整理することが難しかったです。出来事と影響が混同しがちで、それゆえに影響そのものの出来事だと捉えてしまい、影響に目を向けて関わるインフォームドケアの実践を誤ってしまう恐れがあるように思います。

40歳代/施設職員/千葉県

最後に

児童虐待防止協会(APCA)は、年間を通して、さまざまな講座を開催しています。

講座の情報は、各種SNSでお知らせしていますので、よろしければフォローをお願いいたします。

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